恩納村で人気のダイビングスポットの真栄田岬は青の洞窟があることでも有名です。真栄田岬はメインのダイビングスポットのエリア以外にもいくつものビーチがあります。駐車場の手前、さとうきび畑の脇道を抜けると通称、裏真栄田と呼ばれるビーチがあります。砂地のビーチになっており、穏やかで水深が浅いところから体験ダイビングやシュノーケルの人たちが楽しんでいます。
ここのビーチの琉球石灰岩やビーチロック(板干瀬)には採掘された跡があります。沖縄では古くから「石切り」と呼ばれ、琉球石灰岩やビーチロック(板干瀬)を切り出し、石材として利用していた文化があります。
石切りの手順は、溝を彫り、楔(くさび)を打ち込み、潮の満ち引きと太陽熱を利用して梃子の原理で石を割り取ります。柱状の形に仕上げ、切り出された石材は貴重な建築材として屋敷囲いの石垣など沖縄の石造建造物に用いられました。緻密で硬い石材は「トラバーチン」とも呼ばれ国会議事堂の正面玄関の柱にも使用されました。
沖縄の海岸では恩納村の真栄田岬だけではなく、読谷村にも数多くの石切場跡が残されています。久米島の北原海岸なども有名です。大潮の干潮で潮が引いているときを狙って散策すると浅瀬に琉球石灰岩やビーチロック(板干瀬)が切り出された跡を簡単に見つけれると思います。
参考資料:沖縄の水中文化遺産