世界中にはダイビングライセンス(Cカード)を発行する教育機関がいくつもあり、ダイバーの認定・育成を行うための組織を日本では「ダイビング指導団体」や「ダイビング教育機関」と呼びます。
ダイビングショップもしくはインストラクターは指導団体との提携・監修の元でダイバーの講習を行い、ダイビングライセンスの申請を指導団体に提出します。その後、指導団体からCカード(認定証)が発行されます。
CMAS(クマス)は世界的に最も認知度の高い国際機関です。世界中のダイビング指導団体が集まった水中連盟であり、世界最大の水中連盟です。日本国内でも認知度が高く、驚異的に認定数を伸ばしています。
以下に世界最大のCMAS(クマス)ダイビング指導団体(教育機関)について記載します。これからダイビングライセンス(Cカード)を取得する方の参考になれば嬉しいです。
目次
CMAS(クマス・シーマス) ダイビング指導団体
CMASは、日本国内やアジア、ヨーロッパでは「クマス」と呼ばれ、アメリカでは「シーマス」と呼ばれています。世界160ヵ国以上の国々が加盟する国際機関であり、世界での加盟サービスは16000店舗以上、600万人以上のダイバーが活躍しています。世界最大の水中連盟(ダイビング教育機関)です。
本部はイタリアのローマになります。素潜りの第一人者でもあり、映画「グラン・ブルー」のモデル「ジャック・マイヨール」などもCMASで活動していたメンバーの一人です。
IOC(国際オリンピック委員会)、UNESCO(ユネスコ)、IUCN(国連自然保護連合)、GAIFS(国連スポーツ連盟機構)などに加盟しています。国際的に認められた世界で最大の水中連盟です。
CMAS(クマス)の正式名称はフランス語の「CONFEDERATION MONDIALE DES ACTIVITES SUBAQUATIQUES」で日本語で世界水中連盟を意味します。
1959年に各国のダイビング教育機関の15カ国(西ドイツ、ベルキー、プラジル、スペイン、フランス、イギリス、ギリシャ、イタリア、マルタ、モナコ、ポーランド、ポルトガル・アメリカなど)が集まり、設立されました。
初代会長は、レギュレーターの発明者である「ジャック・イブ・クストー」になります。
日本国内でもCMASの加盟店は400店舗以上、国内最大の水中連盟であり、世界最大の水中連盟「CMAS」の発行するCカード(認定証)は世界中の海でダイビングを楽しむことが可能なだけではなく、世界中のダイバーから最も信頼されています。
世界基準の「WRSTC」・国際標準化機構(ISO)
CMAS(クマス)はアメリカでのRSTCsを通じてヨーロッパ、カナダ、日本が所属する世界基準の「WRSTC」に加盟しています。 又、「European Underwater Federation」と「The Austrian Standards Institute」により、国際標準化機構(ISO)の国際規格に適合していると認められています。CMAS(クマス)は世界基準のダイビング指導団体です。
日本国内ではCカード協議会にも加盟しています。Cカード協議会は正式名称を「レジャーダイビング認定カード普及協議会」といい、日本国内の主要なCカード発行組織14社によって構成されている団体です。
高品質な基準と世界中のCMAS(クマス)のネットワークがあなたのダイビングをサポートします。
CMAS(クマス・シーマス) の歴史と取り組み
第二次大戦中におけるフランスでのスクーパの発明は水中活動にかつてない新時代を拓き、水中は宇宙と共に人類に残された2大フロンティアとして脚光を浴び、世界各国でダイビング指導団体(ダイビング教育機関)が生まれました。
水中活動の分野における独立した国際交流の場づくりが、フランスのクストー、フェラー口、デュマらにより提唱され、1959年1月10日に15カ国の代表がモナコに集い設立され、CMAS本部がフランスに設置されました。
CMASは、水中活動の開拓、世界各国の水中活動の支援、水中スポーツ、水中技術、水中科学研究の実施を目的としています。そして、未加盟国への設立支援、水中活動における法律や規則の国際な統一化、水中活動の国際大会や万国博の主催及び後援、水中活動金般に関し国際間の調整と水中活動の振興などの活動を行っています。
水中技術委員会(ダイビング技術の教育、水中映像、ダイビング国際認定証、水中設備、水中洞窟、ダイビング指導者)、水中科学委員会(水中考古学、水中生物学、水中地質学、水中医学と予防、水中法律、水中自然保護など)、水中スポーツ委員会(フィンスイミング、水中オリエンテーリングなど)の3つの委員会に分かれて活動しています。
水中技術委員会では、ダイバーのハンドシグナルの統一と教材の開発、ダイバーのトレーニングプログラムの統一と教材の開発、ダイバー認定資格と試験基準の統一、各国の水中連盟の代表機関に対して必要な規則を定めることの勧告を行っています。
また、水中科学委員会では、各国の水中連盟や水中の研究所および研究組織の仲介、応用科学研究や科学ダイパーのトレーニングの案施、水中研究における科学者や専門家がCMASの科学委員会の会員に就任する事の承認を行っています。
水中スポーツ委員会では、種々の水中競技の規則の制定、公式競技会の承認、年間競技会の発表、競技記緑の公認(特に、フィンスイミングとスピアフイッシングにおいて、CMASの規約に基づいて提出された記録の承認を行っています。
歴代会長一覧
1959年 – 1973年 ジャック=イヴ・クストー
1973年 – 1985年 ジャック・デュマ(Jacques Dumas)
1985年 – 1989年 ピエール・ペロー(Pierre Perraud)
1991年 – 1993年 クリスティアン・アイド(Christian Ide)
1993年 – アキーレ・フェレーロ(Achille Ferrero)
CMASはレジャーダイビングだけではなく、水中のスポーツや研究者達が集まった国際交流の連盟でもあります。そして全世界のダイビングを愛する人々にメッセージを送り、世界中のダイバーが毎年のように集まることのできるコミニュケーションの場をダイビング指導団体(ダイビング教育機関)として提供しています。
日本国内でのCMAS(クマス・シーマス) ダイビング指導団体
日本国内でもCMAS(クマス)に加盟しているダイビング指導団体(ダイビング教育機関)は数多くあります。代表的な「JAPAN CMAS」は略してJCSと呼ばれ、日本国内で最も歴史の長いダイビング教育機関になります。安全のための第一歩、それは、プロフェッショナルとしてのダイビンの確立。優れたダイバーの育成とともに、プロフェッショナルとしてのインストラクターの指導育成を目的とする、効果的なITCを開催しています。
ダイビングインストラクターを統括する上部組織ではなく、教育面をサポートする組織としての指導団体の立場を貫いています。
ダイビング業界全体の健全な発展が、JCSのインストラクターの将来を保証するものと考えます。行政機関が、潜水事故に憂慮してダイビング業界に対する指導など、私たちは、それらに積極的に参加することによって、JCSのインストラクターの声を行政に反映していく努力を行っています。
(財)社会スポーツセンター【文部科学省】、(社)レジャースポーツダイビング産業協会【経済産業省】、(財)日本海洋レジャー安全振興協会【国土交通省・海上保安庁】、(財)沖縄県マリンレジャーセーフティービューロー、DAN JAPAN【日本海洋レジャー安全振興協会】、および各地区安全対策協議会が行う指導や活動に専門委員や理事として積極的に参加しています。
又、自然保護の活動に取り組み、環境庁の(財)海中公園センターと業務提携することにより、海中公園の自然保護とダイバーへの開放にも貢献しています。
CMAS(クマス)ダイビング指導団体の参考サイト
CMAS(クマス)のダイビング指導団体(教育機関)について、詳しくは以下も是非ご覧ください。