ダイバーの方はダイビングの回数を重ねていくと「ドリフトダイビング」というスタイルを耳にすると思います。ドリフトダイビングは潮流を利用したダイビングのスタイルでさまざまなメリットがあります。流れが強いエリアで行う場合が多く、中級者向けのダイビングスタイルになります。
今回は、ドリフトダイビングとは何か?ドリフトダイビングのメリットや注意点、どのような技術(スキル)が必要で、どんな準備(器材)が必要なのか?又、ドリフトダイビングを楽しめるダイビングスポットについての内容をアップします。
ドリフトダイビングにもさまざまなスタイルがあります。地域やダイビングショップによって、スタイルに違いがあります。ダイビング前のブリーフィング(説明)をしっかりと確認してから行なって下さい。
目次
「ドリフトダイビング」って何?
海外ではパラオやモルディブ、日本国内では沖縄の与那国島などがドリフトダイビングで有名な地域です。私が以前にガイドしていたタイのタオ島やプーケットもドリフトダイビングが盛んな地域でした。
通常のボートダイビングでは、ボートをアンカーやブイで動かないように係留してからエントリーして、ボートの周囲でダイビングを楽しみます。そして、係留されたボートの位置に戻ります。
ドリフトダイビングではボートをアンカーやブイで係留しないでエントリーして、潮流を利用して広範囲のダイビングを楽しみ、ボートにピックアップしてもらいます。
ドリフトダイビングのメリット
- ドリフトダイビングでは、潮流を利用して、流れに乗り、広範囲の移動が可能になります。
- ボートを係留した場所に戻る必要がないため、さらに広範囲の移動が可能になります。
- アンカーやブイを使用するのが困難な、潮流が速いエリアや深度が深いエリアでのダイビングが可能になります。
- 潮流が速い海域を好む、大物や回遊魚などの魚の群れと出会う可能性が高くなります。
- 移動範囲が広いため、さまざまな地形や魚を観察することができます。
- ボートを係留するために、アンカーやブイを使用しないため、水底の珊瑚や魚の住処を壊す可能性がなくなります。
ドリフトダイビングの注意点
ドリフトダイビングは、通常のダイビングと違うダイビングスタイルです。最も大事なのは現地のダイビングガイドのブリーフィング(説明)をしっかりと聞くことです。ドリフトダイビングのなかでも地域やダイビングショップによって、スタイルに違いがあります。
エントリーはバックロールであれば、声をかけてチーム全員が同じタイミングでエントリーする場合が多いです。ジャイアントストライドであれば、なるべく間隔を空けずに次々とエントリーする必要があります。
エントリー後、集合場所は水面、もしくはすぐに潜降して水底集合なのか、潮流が強い場合の対処方法、エキジットはシグナルフロート(サーフェスマーカーブイ)を使用するのか?ボートにピックアップしてもらう場合は、スクリューがまだ動いている可能性があります。エキジットの手順をしっかりと確認しておきましょう。
チームとはぐれてしまった場合に一般的なのは水面での合流です。潮流が速い場合は安全停止よりも浮上の方が優先される場合もあります。浮上後は落ち着いて、BCDに空気を入れて、シグナルフロート(サーフェスマーカーブイ)を使用して、ボートのピックアップを待ちます。
ドリフトダイビングで必要な技術(スキル)
- ボートを係留しないため、ボートが揺れている環境でもエントリーの準備ができる。
- 潮流が速いエリアではチームの中で時間の間隔をあけてバラバラにエントリーすると水中でもチームがバラバラになってしまいます。スムーズにチームと合わせてエントリーができる。
- ボートを係留しないため、ロープ潜降できない場合がほとんどです。又、潜降に時間がかかっていると自分だけ流されてしまう場合があります。スムーズにフリー潜降(ロープなし)ができる技術(スキル)。
- 中層を長時間泳ぐ場合があります。中層で深度をコントロールする中性浮力の技術(スキル)
- 潮流が強くなった場合でも泳ぐことができる力強いフィンキックの技術(スキル)
- チームでまとまって浮上するため、極端にエアーが減らない技術(スキル)
ドリフトダイビングの準備(器材)
ドリフトダイビングでは、漂流した場合のことを考えてしっかりと器材を準備しておきましょう。シグナルフロートはガイドが持っていれば良いのではなく、チームとはぐれてしまった時のことを考えて、各自で必ず所持するようにして下さい。
- 潮流が速いエリアでも力強く前に進むことができるダイビングフィン。
- 漂流した場合にボートに見つけてもらうためのシグナルフロート(サーフェスマーカーブイ)
- 漂流した場合のために、ダイビングミラー、ホイッスル、シュノーケルなどのアクセサリー
- 漂流して最悪、自力で岸に上がることを考えてダイビングブーツを使用する。
- 地域によっては、カレントフックや防水のGPS発信機
潮流が速いエリアでダイビング中にシュノーケルをつけているとマスクがずれてストレスになります。外してしまうと漂流した場合に危険です。折り畳み式で携帯できるタイプのシュノーケルがおすすめです。
ドリフトダイビングができるダイビングスポット
当ショップのドリフトダイビングは辺戸岬ドーム・宜名真鍾乳洞 沖縄最後の秘境でご案内しています。辺戸岬方面は辺戸岬キャニオン、二神岩、辺戸岬ドーム、茅打ちバンタなどのダイビングスポットがあり、全てドリフトダイビングになります。
バラクーダの群れ、イソマグロ、ロウニンアジ、ナポレオンフィッシュ、サメなどの大物やダイナミックな地形を楽しむことができます。まだ、ドリフトダイビングの経験がない方は、近郊のボートダイビングでの練習やドリフトスペシャリティ(SP)の講習も可能です。是非、リクエストお待ちしております。
ドリフトダイビングのまとめ
以上、今回は「ドリフトダイビング」についてアップしました。ドリフトダイビングでは、潮流を利用して大物や回遊魚などの魚の群れと出会う可能性が高くなります。しかし、必要なスキル(技術)があり、器材の準備も必要です。
最も大事なのは現地のダイビングガイドのブリーフィング(説明)をしっかりと聞くことです。ドリフトダイビングのなかでも地域やダイビングショップによって、スタイルに違いがあります。
この記事を読んでドリフトダイビングに興味が出た方、もしくはドリフトダイビングが好きな方は、ぜひ当ショップまでお問合せ下さい。ドリフトダイビングにあった器材の購入も可能です。
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