ダイビングしていると「タンク(ボンベ)は何分ぐらいの時間を潜れるの?」と聞かれることが良くあります。簡単に一言であれば「60分ぐらい」と答える場合もありますが、タンク(ボンベ)にもさまざまな大きさ(容量)があり、ダイバーそれぞれの個人差もあります。又、ダイビングを楽しんでいる深さによっても全然変わります。
今回はダイビング未経験者の方から良く聞かれる「タンク(ボンベ)は何分ぐらいの時間を潜れるのか?」という疑問について徹底解説していきます。これからダイビングを始める方や、初心者のダイバーの方のお役に立てたらと思います。
当ショップではダイビングライセンスを取得してから期間(ブランク)が空いて不安なダイバーや経験が少ない初心者の方などダイビングに自信がない方も安心してファンダイビングが楽しめるようにリフレッシュダイビングのコースをご用意しています。
ダイビングの基礎知識やオープンウォーターのライセンスコースを復習したいダイバーも歓迎です。
タンク(ボンベ)の大きさ(容量)
ダイビングで使うタンクの大きさ(容量)、8L、10L、12L、14Lなどさまざまなサイズがあります。国内でもっとも一般的なのは10Lタンクです。写真のタンクの大きさ(容量)は10Lになります。
又、タンクの素材にはスチールとアルミがあります。アルミの方がスチールに比べて強度が弱く厚く作るため、外見は大きくなります。レンタルの場合はダイビングショップの方やインストラクターの方に聞いてみましょう。
通常のダイビングでは、タンクの中にはダイバーが水中で呼吸をするための「空気」が詰まっています。タンクの中の空気は「コンプレッサー」という装置を使って200気圧(bar)前後の高い圧力で圧縮されタンクに詰められます。
一般的な10Lタンクに200気圧(bar)の空気が詰まっていれば、10L×200気圧(bar)=2,000Lの計算になります。タンクの中には2000Lの量の空気が詰まっていることになります。
ダイバーの個人差
空気の消費量はダイバーそれぞれによって違います。体力、身体の大きさ、ダイビングスキル、器材の種類などによって変わります。又、同じダイバーでも泳ぐペースや緊張していたり、興奮したりしても変化が出ます。身体の大きな男性と、小柄な女性であれば、空気の消費量は大きく違ってきます。
ダイビングでは空気消費量を計算する「SAC」と呼ばれる計算式があります。SACとはダイバーの水面での空気消費率のことを指します。ダイバーが水面で1分間に消費する空気量をリットル(L)で計算します。
一般的に、SAC(1分間の空気消費量)は、男性の場合は平均的なSACは13L/分~16L/分、女性の場合は平均的なSACは11L/分~14L/分ぐらいになります。(詳細はSAC・1分間の空気(エア)消費量をご確認下さい。)
ダイビングの水深
ダイビングでは深度とともに圧力が増加して、空気の体積は減っていきます。ダイビング器材は周囲と同じ圧力で空気を供給します。深くなればなるほど、呼吸するたびにタンクから送られてくる空気の量が増えることになります。
ボイルの法則では圧力が2倍になると、空気の体積が半分になります。例えば、陸上で100分の呼吸が可能な空気は、水深10Mでは1/2の50分に、水深20Mでは1/3の33分、水深30Mでは1/4の25分になります。
一般的なダイビングの最大水深は40Mになります。例えば陸上で100分の呼吸が可能なタンクは水深40Mまで潜ると20分に変化します。「タンク(ボンベ)は何分ぐらいの時間を潜れるの?」という疑問の回答は水深によって大きく変わってきます。
「タンク(ボンベ)は何分の時間を潜れるのか?」のまとめ
「タンク(ボンベ)は何分ぐらいの時間を潜れるの?」という疑問の回答はタンク(ボンベ)の大きさ(容量)、ダイバーそれぞれの個人差、ダイビングを楽しんでいる深さによって変わります。
例えば、国内で一般的な10Lのタンクで、平均的なSAC(1分間の空気消費量)の14Lのダイバーが平均水深15Mのダイビングするのであれば、以下の計算式になります。
- 14L(SAC)×2.5気圧(水深15M)=35L
- 2000L(タンクの空気)÷35L=57分
簡単に一言であれば「60分ぐらい」の回答になります。
しかし、ダイバーはトラブルを回避するためにタンクの空気に余裕を持ってダイビングを終了します。1回のダイビングでは安全を考慮して40分前後の場合が多いです。
「タンク(ボンベ)は何分ぐらいの時間を潜れるの?」という疑問はダイビングに興味があることから出てくると思います。疑問を通じてダイビングのさまざまな魅力を伝えることができると思います。
ダイビングライセンスを取得してから期間(ブランク)が空いてる場合は知識的な面も忘れている場合があります。ブランクが長い場合はリフレッシュダイビングのコースがおすすめです。
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