写真:辺野古(大浦湾)のアオサンゴ
大浦湾は、沖縄本島中央部東岸、沖縄県名護市南部に位置する湾になります。大浦湾の沿岸は海草藻場となっており、絶滅危惧種のジュゴンが生息することでも有名な地域です。そして、普天間基地移設の埋め立てが問題になっている辺野古基地も大浦湾に含まれます。 大浦湾(辺野古)には古代からの遺伝子型を保持しているアオサンゴの群集があります。
大浦湾(辺野古)のアオサンゴは勝連半島や石垣市白保の群集とは違う遺伝子構成を持つことが宮崎大の調査で確認されました。アオサンゴは国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧2類に指定しています。大浦湾(辺野古)の群集は長さ50メートル、幅30メートル、高さ14メートルと巨大で、日本自然保護協会では名護市に天然記念物に指定するよう要望しています。
当ショップからは車で約1時間ほど移動して、ボートダイビングになります。ファンダイビングのメニューにはありませんが、毎年、11月から5月のオフシーズン期間にご案内をしています。
辺野古(大浦湾)のダイビングポイントは「ブルーストライプ」「ブルーストライプ2」「ブルーストライプ3」と呼ばれるポイントがメインになり、その他にもいくつかのダイビングポイントがあります。どのダイビングポイントもボートで10分以下の距離にあり、1ダイブごとに港で休憩することができます。
写真: 本部港塩川地区 2021年1月に撮影。
現在、政府関係者は米軍普天間飛行場の移設に伴う辺野古の新基地建設の埋め立てに必要な工程を10年程度と見積もっています。軟弱な地盤の存在が発覚し、当初予定していた5年から2倍の時間がかかると判断しています。
2018年の12月から沖縄防衛局が琉球セメント所有の名護市安和の桟橋から埋め立て土砂を搬出して1年以上が経過しています。現在は本部港塩川地区と併せて2カ所から土砂を搬出していますが、新基地に反対する市民からは「埋め立てに必要な土の総量の1,1%だ」との声も上がっています。
写真 : 古代サンゴ(アオサンゴ・青珊瑚の群生)
大浦湾(辺野古)ダイビングでは、さまざまな珊瑚礁の群生を見ることができます。珊瑚の森とも呼ばれ、ユビエダハマサンゴ、ミドリイシの仲間、ハマサンゴの仲間、パラオハマサンゴなど色んなハードコーラルが群生しています。そして、古代のサンゴ、アオサンゴ(青珊瑚)の大規模な群集が発見されています。
大浦湾(辺野古)ダイビングのダイビングポイントは、珊瑚礁の群生する範囲、種類のどれもが沖縄でトップクラスです。又、これほどのアオサンゴ(青珊瑚)の大規模な群集は世界的にも珍しいケースと言われています。
大浦湾(辺野古)のダイビングポイントは砂地のポイントがメインになり、深度も18M以下のエリアが多く、初心者の方からのんびりとダイビングを楽しむことができます。大浦湾は大きな湾のため風の影響も少なく、波が穏やかな場合が多いです。
生息する魚はアマミスズメダイ、クロユリハゼ、ツノダシ、ハナゴイ、キンギョハナダイ、デバスズメダイ、ロクセンスズメダイ、アオヤガラ、クマノミ、ハナミノカサゴ、ヨスジフエダイ、ナカニザなどの魚を見ることができます。
大浦湾は、湾最奥部からそこに注ぐ大浦川にかけてマングローブ林が形成されていて、2001年12月、日本の重要湿地500のひとつ「大浦湾および大浦川」に選定されています。沿岸は海草藻場となっており、絶滅危惧種のジュゴンの生息が確認されています。甲殻類だけでも36種の新種と25種の日本初記録種が発見された生物学的に貴重な地域です。
2021年の現在、大浦湾(辺野古)のダイビングでは広範囲の珊瑚礁の群生とさまざまな魚達に出会うことができます。珊瑚礁の群生する範囲、種類のどれもが沖縄でトップクラスです。しかし、10年後はどうなっているのか疑問を感じます。
現地ガイドとして、いまの大浦湾(辺野古)の素晴らしさを伝え、写真に残していくことが必要だと感じています。
大浦湾(辺野古)のダイビングポイントは、11月から5月の期間がベストシーズンになります。初心者の方からベテランの上級者の方も楽しむことができるダイビングポイントです。ファンダイビングのメニューにはありませんが、気軽にお問合せ下さい。
当ショップのファンダイビングは全て完全少人数制なので初めての方も安心してお越しください。一人旅や経験の少ないビギナーの方がメインのコースです。(参考サイト: 辺野古ダイビング・大浦湾【珊瑚の森】)